先日、日本広告主協会主催のクリエイティブセミナーが開かれた。今年のテーマは、「クリエイティブ視点からウェブサイトをとらえる」。まさに、「聞きたい」と思わせるテーマで、予想通り会場は満席だった。まず最初に、電通の杉山恒太郎さんが基調講演をおこなった。杉山さんは10年前、インターネットをやってみて、と会社から言い渡されて、椅子から落ちそうになるぐらいびっくりした、という話を披露。プレゼンの末席に参加し、肩身が狭かった当時に比べて、今ではプレゼンの席順も、CMの隣に陣取るようになった、隔世の感がある、と感慨深そうに語ってらっしゃった。昨年の『TIME』誌で発表されたマンオブザイヤーが、「you」だったことに触れ、ブログやSNSに代表されるCGM、動画投稿サイトの爆発的ヒット、CMの企画すら一般消費者によって作られる時代、広告の未来はどうなっていくのか?と、第2部で登場するパネラーの人たちに、「我々は、広告の主役を消費者に渡せるか?」という問いかけをおこなった。
第2部は、電通の大岩直人さん、ドリルの原野守弘さん、GTincの伊藤直樹さんが登場。伊藤さんが、Nikecosplay、BIGSHADOWキャンペーンを紹介。原野さんは、rikaちゃん、サムスンのキャンペーンを紹介。大岩さんが、立教大学などのキャンペーンを紹介してくれた。それぞれに面白い仕掛けがあり、新しいテクノロジーも入っていたり、優れたキャンペーンであった。後半、各人が今注目する世界のキャンペーンを紹介してくれた。たとえば、nike+のキャンペーンでは、広告キャンペーンとして優れているというより、ブランドサイトのアプリケーション自体が非常にクリエイティブである、とか、クリスピンポーター&ボガスキーにいたスタッフが、バーバリアン・グループという会社をつくって、面白いバイラルクリップをつくって話題になっている、とか、いろいろとためになるお話が聞けました。
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