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2007年10月

2007年10月31日 (水)

居酒屋「川名」

僕が住んでいる阿佐ヶ谷に、その居酒屋「川名」はある。阿佐ヶ谷駅の北口を出て、旧中杉通りを北へ進んだ左側、赤いテント屋根に「川名」と書いた店がある。僕は阿佐ヶ谷に住んで10年以上経つが、ここが有名な居酒屋さんであることを知らなかった。お肉屋さんに隣接しているせいもあり、焼き鳥をその場で焼いて売っている店にしか見えないのだ。あるブログで、ここが超有名な居酒屋であることを知り、無性に行きたくなった僕は、こないだの日曜日、この店を訪ねた。3時ごろその店を覗くと、「開店は4時です」と告げられたので、阿佐ヶ谷図書館で時間をつぶし、4時5分ぐらいだろうか、僕はお店に行ってびっくりした。もはやほぼ満席なのだ。「えー!?」運よくカウンターに、1席だけ空き席があったから入れたが、まだ開店して5分でギッシリ満席。しかも次から次へお客さんがやってくる。「満席なんです。ごめんなさい」何人のお客さんに、お詫びをしているのだろう。おそるべし居酒屋「川名」。つづく。

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2007年10月29日 (月)

『新釈 走れメロス』『夜は短し歩けよ乙女』

『新釈 走れメロス』『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦著

高校2年生になる長男が、「この作家面白いから、読んでみれば」といって渡してくれたのが、森見登美彦のこの2冊。先に、『走れメロス』から読み始めたのですが、古臭い文体で描かれる、ユーモラスで不思議で濃密な世界に、週末ずっぽしハマッちゃいました。次から次へと独特の映像が浮かんでくる、まさに映画的、脚本的な小説です。誰しもが、宮崎駿監督の映像を思い浮かべるはずです。

『走れメロス』は、古典(5編)を森見流に解釈して書いたもの。お話の骨格は古典をベースにしていますが、内容は全く違うものになっている、と言っていいでしょう。5編の古典はどれも、昔読んだことがあり(教科書にも載っていた)、微妙に内容を覚えていて、自分の中に残るストーリーの断片と、著者が繰り出す解釈のインタラクションが面白かった。

『夜は短し~』のほうはラブストーリーで、最後はちょっと泣けました。ラブストーリーですからお話の骨格自体は普通だけれど、だから逆に、ディティールの面白さ、独特の世界観が際立ちます。古臭い文体とスピード感のマリアージュ(?)が、僕にはとても新鮮に感じました。

森見登美彦氏は、京都大学農学部出身で、この本以外にも数冊の作品があるけれど、ほとんど京都が舞台だそうです。これも、独特の世界観づくりに一役買っています。僕みたいに京都を知らない人間には、何か奥深い場所(地名がいちいち難しい)、という印象を与えます。明日から関西出張なので、京都に寄れたらいいなと。最新作の『有頂天家族』も購入したので、新幹線で読もうと思います。

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2007年10月 7日 (日)

『20世紀少年/21世紀少年』

『20世紀少年/21世紀少年』浦沢直樹 小学館

(まだ読んでいない方は、ネタバレ注意!!)

『20世紀少年』が完結しました。ビッくコミックスピリッツでは、今年7月に最終回が掲載されたのですが、僕は単行本で読んでいるので、この10月に出た『21世紀少年/下』巻で終了となりました。最後まで読んでの感想。「カツマタ君って、誰?」ふくべぇが死んだ後の「ともだち」がカツマタ君?…僕がカツマタ君を思い出せないのは、物語を深く読み込んでいないせいかもなぁと思い、1巻からまた読み始めたのですが、カツマタ君なんてほんの少ししか出てこない。さすがの浦沢直樹も、ストーリーに張り巡らした伏線に、なんの決着もつけられないまま最終回を迎えたのかな、と思っていたところ、こんなブログを見つけて自分的にはすごく納得がいきました。

僕も42歳の時に、20数年ぶりに故郷で開かれた同窓会に参加して、「あのひとは誰?」という人が何人もいました。名前までは覚えていないけれど、記憶の奥底に薄っすらと残っている存在。20数年間一度も思い返すことなく、でもその当時は「ともだち」だった人。いや、「ともだちのともだち」ぐらいの存在だったのかも。でもその人は、当時の自分のことを鮮明に覚えていたりして…誰かにとって些細なことでも、誰かにとっては重大なこと…人はそれぞれを生きているから、その人が生きる時間はその人に中にしかない。でも人は弱いから、同じ時間を共有しているような思い込みが、生きることを難しくしたり、逆に楽しくしたりする。『20世紀少年』は、子供の頃に描いた世界征服の物語が現実になっていく、という荒唐無稽な世界の向こうに、そういう生きていくことの本質が描かれているのです。

『20世紀少年』の主人公ケンジは1959年生まれで、僕よりも3つ年上です。だから、ほぼ自分の記憶とシンクロしてるから共感できるよ…というのも実は単なる思い込みなんだけど…何はともかく、8年間の連載お疲れ様でした。本当の本物の名作だと思います。

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