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2007年10月29日 (月)

『新釈 走れメロス』『夜は短し歩けよ乙女』

『新釈 走れメロス』『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦著

高校2年生になる長男が、「この作家面白いから、読んでみれば」といって渡してくれたのが、森見登美彦のこの2冊。先に、『走れメロス』から読み始めたのですが、古臭い文体で描かれる、ユーモラスで不思議で濃密な世界に、週末ずっぽしハマッちゃいました。次から次へと独特の映像が浮かんでくる、まさに映画的、脚本的な小説です。誰しもが、宮崎駿監督の映像を思い浮かべるはずです。

『走れメロス』は、古典(5編)を森見流に解釈して書いたもの。お話の骨格は古典をベースにしていますが、内容は全く違うものになっている、と言っていいでしょう。5編の古典はどれも、昔読んだことがあり(教科書にも載っていた)、微妙に内容を覚えていて、自分の中に残るストーリーの断片と、著者が繰り出す解釈のインタラクションが面白かった。

『夜は短し~』のほうはラブストーリーで、最後はちょっと泣けました。ラブストーリーですからお話の骨格自体は普通だけれど、だから逆に、ディティールの面白さ、独特の世界観が際立ちます。古臭い文体とスピード感のマリアージュ(?)が、僕にはとても新鮮に感じました。

森見登美彦氏は、京都大学農学部出身で、この本以外にも数冊の作品があるけれど、ほとんど京都が舞台だそうです。これも、独特の世界観づくりに一役買っています。僕みたいに京都を知らない人間には、何か奥深い場所(地名がいちいち難しい)、という印象を与えます。明日から関西出張なので、京都に寄れたらいいなと。最新作の『有頂天家族』も購入したので、新幹線で読もうと思います。

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