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2008年3月24日 (月)

『サッカー番長』『4-2-3-1』

『サッカー番長 ヨイショ記事にはもう飽き飽きだ』杉山茂樹 飛鳥新社

サッカーが世界で最も愛されているスポーツなのは、知識があるなしに関わらず、誰もがサッカーのことを「語れる」から。「サッカー日本代表岡田ジャパン」なんつったって、しょせんサッカーなんだから、「俺はこう思う」って言っていいわけで、日本のヘタレサッカージャーナリズムでは言えない、言わないことも、「サッカー馬鹿」として言っちゃうよ、という本です。

かなり過激な内容まで含んでいて、オシム後に「彼しかいない」と言われて生まれた「岡田ジャパン」に対する不安を、ストレートに書いています。他にも、「サッカー馬鹿」としてラインナップされている、松木安太郎、原博美、宮本恒靖、岡野雅行、元毎日新聞の荒井義行各氏などのインタビューが素晴らしい。この「サッカー馬鹿」たちが、何を考えサッカーに打ち込んでいるかを、何でも美談にしてしまう日本のスポーツジャーナリズムとは違った視点で書いています。

以前杉山茂樹さんから、日本サッカーについての話を聞いたことがあって、その時彼は、日本のサッカーがもっと強くなるために、協会やJリーグや監督や選手のレベル向上以外に、日本のサッカーファンやサポーター、そしてサッカージャーナリズムがもっと勉強して、代表やJリーグのクラブに対して、強くモノを言わなければいけない。地上波で観られるガチンコのサッカー番組がないのはおかしい!と熱く語ってくれました。『サッカー番長』の中で杉山氏は、「かぶりもの」して自分をキャラ化していますが(笑)、ある種照れ隠しなんでしょうが、日本サッカーに対する想いは、本当に熱い人だと思いました。

『4-2-3-1 サッカーを戦術から理解する』杉山茂樹著 光文社新書

「サッカー馬鹿」と対をなすカタチで同時期に出版された、こちらはサッカーを「知性」で語る本。なぜ杉山氏が、例えば岡田ジャパンに対して厳しい意見を言えるか、そのバックボーンになっているサッカーの戦術を語っている本です。

杉山氏はこれまで17年間にわたり、ヨーロッパをはじめとする世界各国でサッカー観戦をしてきた。そして観戦だけじゃなく、試合後、監督や選手からいろいろな話を聞くうちに、ひとつの結論に達する。それが、「サッカーは布陣でするもの」という考え。もちろん、チームを構成する選手の個性と、監督が繰り出す戦術との掛け算が大切なのは言うまでもないけれど、その時代その時代で新しく編み出され、進化していくサッカーの戦術というものを、最前線で理解しているかどうかが大切なのだ。日本という国はサッカーの僻地であるから、絶えずヨーロッパなどのサッカー先進地域に目を配っている必要がある、と語っています。

サッカーを観る、語る上で、この本は実に参考になります。3バックと4バックぐらいしかわからないようじゃダメですね。4-2-3-1と3-4-1-2の差を、ちゃんと語れるぐらいじゃなきゃ、サッカー好きCDを名のれませんね。

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» サッカーお勧め本 [九州っ子]
岡田氏が監督に就任して、早3ヶ月が経とうとしています 皆さんは、サッカーをどういう視点でとらえているのでしょうか? そこで、こういう視点もあるんだよということで、この本を皆さんにお勧めしたい本があります 杉山茂樹著『4-2-3-1』 この本は、布陣をふまえて、欧州、ブラジル、日本サッカーとの比較を書いています 現代サッカーは、トータルフットボールを基本にしています 岡田サッカーを観る上で、参考になる1冊だと思います この本をサッカーを愛する人達に読んでほしいと思うこの頃である{/s... [続きを読む]

受信: 2008年3月24日 (月) 午後 08時35分

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