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2008年4月

2008年4月28日 (月)

『とける、とろける』『そのノブは心の扉』

『とける、とろける』唯川恵 新潮社

直木賞受賞作『肩ごしの恋人』の著者が、初めて挑戦したエロティックストーリー。新聞広告に著者自身の言葉で「読まれるのが恥ずかしい小説」と書かれていたことで、思わず買ってしまった(笑)。どの短編も、男と女のドロドロした情念の世界が展開され、エロティックというよりもむしろ、「怖い」です。

『そのノブは心の扉』劇団ひとり 文藝春秋

ある意味こちらも、「読まれるのが恥ずかしい」本です(笑)。劇団ひとりが、自分の「自意識過剰な生活」を振り返り、「情けない自分」をさらけ出しています。誰しも多かれ少なかれ、似たような「情けなさ」を抱えながら生きている。でも劇団ひとりに比較すると、自分の「情けなさ」は大したことがないように思えて、また明日から勇気を持って生きていける、そんな気がします(笑)。

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2008年4月14日 (月)

『男は3語であやつれる』『女は3語であやつれない』

はじめに断っておきますが、僕が週末これらの本を一心不乱に熟読していたわけではありませんからね。しかも、決して他人様を「あやつろう」、なんて考えているわけではありませんからね。あしからず(笑)。

『男は3語であやつれる』伊東明著 PHP研究所

結局、男はプライドをくすぐればイチコロ、という本です(笑)。かなり売れた本なので、買った方も多いのではないでしょうか。一応何章かに分かれてはいますが、男の場合はとにかくシンプル。「プライドをくすぐる」「気持ちよくさせる」言葉のオンパレードです。「男をあやつる」言葉。面白いので、羅列してみますね(笑)。

「すごーい」

「頼りになるー」

「貴方の目はごまかせないわ」

「やっぱり○○さんじゃなきゃ」

「大人は違いますね」

「○○さんみたいな人、なかなかいないですよ」

「ドキドキするー」

「大胆ですねー」

「やさしいですね」

「陰で努力してるんですね」

「○○さんなら大丈夫ですよ」

「島耕作みたいですね」

「ありがとう」

女性にまっすぐ目を見られて、こんなコト言われたら、「むははは!もっと言って、もっと言って!」ってのは、僕だけじゃないはずです(笑)。バカなんですね、結局男って。

『女は3語であやつれない』伊東明著 PHP研究所

逆に女性の場合は、事がそんなにシンプルじゃない。物事の捉え方が人によって千差万別だから、「3語ではあやつれない」わけです。でも分からないからって、恐れていてはいけない。そもそも女性と男性では、言葉に対する感受性が違うから、そこを知った上で、いいコミュニケーションをしましょう、という男性向けの本ですね。

●男が戸惑う「恐怖の言葉」

「ねぇ、ちょっと話があるんだけど」

「どうして黙っているの?」

「なんで相談してくれなかったの?」

「誰といたの?」

「最近○○してないよね」

●女性を敵に回す「地雷の言葉」

「女のくせに」

「なんでそんなことに悩んでんだよ」

「そんなの自分で決めろよ」

「だってほら○歳なんだから」

「ほんとバカだな」

「要するに何?」

●これであなたもジェントルマン←(笑)

「今日は楽しかったね」

「ずっとがんばってきたもんね」

「いつでも相談にのるよ」

「オレが悪かったよ」

「素敵だね」

「ありがとう」

女性から言われて戸惑う(どうゆう意味だろう?と考えさせる)、「恐怖の言葉」って確かにあるし、何気なく言ったらいきなり怒られる「地雷の言葉」もあるもんなぁ(苦笑)。そもそもは、性差によるコミュニケーションの違いがベースになっていて、女性は「共感」、男性は「プライド」。でも、どっちも最後の言葉は、「ありがとう」という感謝の言葉であるあたりが、美しいですな。

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2008年4月 7日 (月)

「アートフェア東京2008」     「UBSアートコレクション」

「アートフェア東京2008」東京国際フォーラム(4月4日~6日)

うちの会社の部下に、こんなような活動をしている人間がいて、いわゆる「現代アート」に強いのでありますが、その彼から、最近出たブルータスの「すいすい理解る現代アート」という特集号がすごく売れた、という話を聞いた。今、「現代アート」はけっこう盛り上がっているから、「少しは知っとかなくちゃ」というミーハー連中に、「すいすい理解る」というキャッチフレーズが効いたようですよ、と彼。実は僕もこのブルータスを買っていて(笑)、買ったことをなかなか切り出せませんでした。世の中には、わからないんだけど、わからなくていいや、と思えることがいくつかあって、「現代アート」はその筆頭ではないか、と僕は思っていました(他には、ワインの銘柄などかな)。でも、今日東京国際フォーラムで開かれた「アートフェア2008」に行って、まずはその盛況ぶりに驚いたんですが、それよりなにより驚いたのは、「現代アート」を観に来る女の子は皆カワイイ!!というコト(笑)。しかも、「美大系不思議ちゃん美人」だけじゃなく、一般的にカワイイ子が多かった!これはくる!っていうか、「現代アート」素晴らしい!万歳!

話はちょっと横道にそれましたが、昔は会社の先輩から、「広告とアートは違う」ということを盛んに言われました。戦略があって、その戦略がカタチになったものが広告で、アーティストの魂のほとばしりがアート、という区分だったと思います。でも今では、広告こそ「人のココロを動かす」ことが大命題になっているし、アートも充分に戦略的で商業的であるし、まぁ、そこいら辺の区分けみたいなものは、全くと言っていいほど無くなっちゃってますね。逆に言うと、僕らのような広告の連中と、アーティストとのコラボレーションも、これまで以上に簡単にできるわけで、つまりは、上手に仕事をつくる、プロデュースするってことが大事になってきますね。もちろんそういったことは、アートに関してだけじゃなくって、映画や音楽や芸能界などにも精通した「目利き=プロデューサー」が必要って話ですね。

「UBSアートコレクション」六本木ヒルズ森美術館(2月2日~4月6日)

1000点を超えるUBSのコレクションの中から、今回は約140点を選んで展示。1950年代以降の有名な現代アートのコレクションです。UBSってのは、もともとはスイスの銀行が合併してできた会社で、M&Aを繰り返しているうちに、今のような巨大な投資金融会社になったということです。その際、企業の買収などによって手に入ったアート作品が、このコレクションのベースになっているといいます。最近ではUBSのアジア展開に沿って、中国や日本のアーティストの作品も集めているようで、今回も、宮本隆司、杉本博司、アラーキー、畠山直哉、陳界仁、ツアオフェイなどの作品が展示されていました。

企業が「現代アート」を集める(投資目的だけじゃなく)、というだけでもカッコいいなぁって感じなのですが、展示を見終わった後に、ルービックキューブをくれたりするんですね(さすがに個数は限定だったけれど、黒と赤だけのロゴつきの)。「あ、気が利いてる」って感じ。僕が投資会社にお世話になることは、この先きっとないだろうけれど、この現代アートの体験(有料1500円)とルービックキューブをもらったことで、UBSという会社が確実に好きになりましたね。

そして、最近買った↓アートブームな本たち。ミーハー(笑)。

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